色紙集(三) 祖 師 古 佛



 
西来祖道我伝東 釣月耕雲慕古風 世俗紅塵飛不到 深山雪夜草庵中
          信州小諸 祖門山興道精舎堂守 敬書

              西来の祖道 我東に伝う
              月に釣り 雲に耕して古風を慕う
              世俗の紅塵 飛んで到らず
              深山の雪夜 草庵の中           道元禅師御歌



    西来祖道我伝東 釣月耕雲慕古風
    世俗紅塵飛不到 深山雪夜草庵中

 右の世俗黄塵云々は、実は「仏道未到」の意である。只管法(本来法)は定んで仏道未到だからである(本来には仏道不要の意)。従って普勧坐禅儀の
    「公案現成羅籠未到」
 右も仏道未到でなければならない。それゆえ公案現成仏道未だ至らずである。世尊の、洞窟に結跏趺坐したまいて呼吸にのみ注意なし居たまえる、これが涅槃で仏道未到である。世尊は仏道にてここに到り給い、そしてその仏道を一切捨てこの涅槃(出息入息)に住し給えるなれば、この出息入息は仏道未到である。

   横山祖道著『我立つ杣』(こちら)の「めぐみのもと家庭神聖」から
    ちなみに沢木老師はこの歌から先師老師名を祖道、号を耕雲となづけた。  
      


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道元禅師


正法眼蔵


道元禅師


石頭大師曰く


世尊道 永平高祖道


心随万境転



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