色紙集(六) ふるさと
みちのくの北上ほとりちゝみこの 父がおくつき雪や積らん 祖道
ちゝみこの 父が幼き わがために たこをつくりて そのたこに 足柄山の 山姥を 書きゐ給へる その側に 坐りてそれを 見てありし 昔恋しも 父こひしも
わがために紙鳶(たこ)を作りて山姥を書かせ給へるちゝみこの父
陸奥の北上川のみ畔にさきく在さば七十路二つ
みちのくの北上ほとりちゝみこの父がおくつき雪や積らん
昭和十八年肥後の子ら麦畑にたこを揚げるを見て作歌 二十三年秋信州にて作曲
*横山祖道 「安泰寺歌曲集」より
東風(こち)のふきつつ |
雪の下の花 |
姿きよしも |
海は弟 |
沢木老師と登米の生家で |
山の萩 |
今も在せり |
北上ほとり |
あさひさしたり |