音のアルバム@ 「安泰寺歌曲集」から
何 鳥 作詞・作曲 横山祖道
夕暮れに塒(ねぐら)に帰りちゝみこのちゝと鳴きたる小鳥何鳥
三十一とき出家してそれからやゝ20年近くたちようやく「坐禅し只管打坐なるかな」と感じた私の心持はたしかに夕暮れに塒に帰りちゝみこのちゝとないた小鳥何鳥です。肥後野の庵ほとりの簇―塒にいつも夕暮に小鳥が帰ってきてはちゝちゝとなきました。私は其声を聞くたびに「小鳥何鳥」が帰って来た 小鳥よ お帰りと独りごと言っていました。
自ずから落葉に道も埋もれて林の奥は訪ふ人もなし
「れいの“ちちみこ”が書けましたという報せの始めにしたためありし熊本の翁のうた
若しも世に世を捨てし人ありとせば只管打坐のみ世を捨てし人
1月17日よめる
――以下略――(祖道師の作歌・作曲集『草笛禅師歌曲集』は近々、全頁収録予定です)
●演奏 (演奏 fx5)
(00:35)
●楽譜