音のアルバム@ 「安泰寺歌曲集」から

玄 琢 の 作詞・作曲 横山祖道  

玄琢の釈迦谷口に人ひとりバスを待ちおり虫すだきつつ
玄琢の釈迦谷口の前にある三つ並びの山すこし色づき
玄琢の釈迦谷口に落ちてゐる秋の松かさ安泰寺の松かさ
       昭和27年9月7日詞曲 安泰寺の釈迦谷口にいでて何ということなしによめるうた

道ばたのお地蔵さまのお茶椀のお水を秋風ふくみつる
玄琢の釈迦谷口のみ寺なる松のほとりにいでし初茸
萩の花さける庭より飛び立ちし山鳩とまる松の木の枝
山鳩よ折々ならず近くより汝れの飛びたつ羽音親しも
玄琢の
迦谷口にいでてみる栗の垂穂のうれしかりけり
根もとのみ竹の皮巻く新竹の竹の根もとのうれしかりけり
玄琢の釈迦谷口にのみ寺なる楢の実拾ひに来つる童べ
安泰寺のみ堂のそばの笹やぶに楢の実落とす太い楢の木

       右二首張替えん障子をはがしおり9月13日よめる
玄琢の釈迦谷口のみ寺にて障子張りをり心静かに
玄琢の釈迦谷口のみ寺にて我張替へし障子白しも

玄琢の釈迦谷口のみ寺なる障子に秋のかまきりとまり
わが張りし白き障子にとまりゐし秋のかまきりいづこにゆきし
玄琢の釈迦谷口の前にある三つ並び山とその秋の空
秋の日に玄琢バスは玄琢の赤いポストの前を過ぎしも

           
安泰寺前なる釈迦谷口にて玄琢バスをまちつゝ釈迦谷口のうたよむと
         みちのべの秋草を見しに蛍草の花のさきおりければよめる

玄琢の釈迦谷口の秋草の中に咲きをる蛍草の花
つゆ草の花とはこれよとおそはりし昔思ほゆ蛍草の花
       

●演奏 ((演奏 唄 横山祖道)

 (04:00)



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